イトウは心に宿る14

Миру Україні

2023年02月10日 07:07

暇さえあればイトウ探索先を調べることに鋭意専心し、
鳥観図で北海道の旅に出る。
そこには関西で馴染みのない独特の地名があったり、
中には同じ漢字一文字が使われる地名が散見されることにも気付いた。
特に目を引いたのがカタカナで名付けられた川の存在で、
初めて知る河川名に面白さを感じた。

川から知る北海道の壮大さ。
一本の湿原河川のそれはそれは長いことよ。
無造作に閉じたカーテンの断面のように、幾重にも屈曲する川を
真っ直ぐに伸ばすとどれだけの距離になるのだろうか。
さらにここへ繋がる支流群も加えると、流呈の前に跪くしかない。
調べると北海道の大地を這う河川は、一級河川13水系1129河川と、
二級河川230水系467河川があるという。
これまで北海道は射程圏から外れていたので、
こういった事実も知らずにいたが、想像を遥かに超えた規模に圧倒される。

例えばイトウ生息河川で最も印象深い一級河川のI川の長さは約270kmで、
信濃川・利根川に続いて全国三位となり、即ち日本三大河川の一角。
上位二つを知っていたのに、川釣りが好きで、イトウ釣りを夢見ていながら、
I川が三位に挙げられていることを知らなかったことを白状したい。
それにしても270kmといえば、大阪城から静岡県は浜名湖をさらに跨いだ
東側にある、うなぎパイファクトリーにも及ぶ。
ちょっとどれほど実ったパイがあるかすぐに駆け付けたくても、
そうはいかない距離である。パイから現実に戻り、
大阪~静岡間の中からイトウを探し出す無慈悲な旅を想像するだけで、
床に背中を放り出したくなる。
I川を筆頭に他も全長150km級の一級河川が名を連ね、支流も合わせた流域面積は、
豊中小学校の何個分に相当するのだろうか。
ふと疑問に思うのはそんなことばかりでなく、
北海道はこれだけ雄大な水を湛えていながらイトウの生息数が少ないと
される謎だ。よほど生息環境の悪化が著しいのか、
生息状況を把握しきれないのか。
イトウが不名誉なレッドリスト入りしている事実を
なかなか信じられずにいるのだけど、
それが生息環境の悪化によるものだとするならば、
人間の悪行に呆れるほかない。
幻と呼ばれるほど生息数の乏しい魚を釣り上げて喜ぶのは
どうにも潔くないし、
イトウにとって劣悪な環境の川で糸を垂らすことに心も踊らない。
ただ救いなのは、これまで出会った幾人の釣人から教わった、
イトウは幻ではないとする現実的な情報。
もしかするとイトウの個体数をデータとして示すことができる研究者は、
訝しむのかもしれないけれど。
僕はイトウを釣ることの意味として、
数十年に及んで憧れの魚だったからだけでなく、
足を使い、この腕をもち、自分の目でイトウの現状を知りたい。
まあ俗な言い方をすれば、イトウが少ないってほんまに?である。
不祥ながら、これまでの経験を武器にイトウを探してみましょう。











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