2016年02月29日
全長四尺超級日本固有種
渓流はとっくに解禁し、山に入るのは九回目。
渓魚が流れに泳ぐというのに一度も釣具を持つことなく、
肩に担ぐのはカメラと一脚。
早歩きで斜面を上がり、時々歩みを止めて周囲の音を拾う。
数メートル先で枯葉を踏む音が聞こえ、緊張が走る。
その先に目線を飛ばすと茶色の生き物。
突然の出会いにお互いが驚き慌ててしまう。
毎度のことだが今回も出会いがしらだった
足早に斜面を下るヤマドリ。
だがそれを追いかけてはならない。
その場でファインダーを覗かずワイド側で連写する。
自分の目に素晴らしい姿を焼き付けながら、
見えなくなるまで押し続けた。
後に画像を確認。見事なまでの枝被りに次ぐ枝被り。
声を殺して天を仰ぐ。
このままでは終われない。
待っていればヤマドリはまたやってくるかもしれないと信じ、
根を生やすことにした。
しばらくすると斜面の下から枯葉を踏む音が聞こえた。
木々の間に見える姿に息をのむ。
少しずつ近づいてくる。息をひそめて待つ。この緊張感がたまらない。
後に画像を確認。
見事なまでの枝被りに声を出して天を仰ぐ。
枝や葉にフォーカスが持っていかれるのでピントリングを右に左に。
なんとか撮れていた。
これまで魚釣りへ行った先でヤマドリと何度も出会ったことがあるため、
珍しくないと思っていたがいざ狙ってみるとそう出会えるものではないらしい。
こんな大きな野鳥が山に暮らす。
あらためてヤマドリを思うと、
陽に当たった羽が神々しく思わせた。
Posted by Миру Україні at 07:07
│ヤマドリ