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Posted by naturum at

2020年12月28日

サツキマスこぼれ話



サツキマス釣行の早朝の出来事。

のんびり支度をしていると、
川からあがってきた釣人が歩み寄ってきた。


お互い挨拶をすると、
去年もこうして挨拶をしたことを互いに思い出した。
僕は恒例のサツキマス詣でであり、
彼は毎朝出勤前にサツキマスを狙っておられるのだ。

そして今年のサツキマスはどうですかと尋ねたのだけど、
その前に去年のやりとりを先に記しておきたい。

今年はどうですかと尋ねると、
「サツキマスはまだ来てないね。全然早い。釣れてるのはずっと下流だよ」
と申された。

そして今年。サツキマスはどうですかと尋ねた。
すると・・・・・・。
「サツキマスはとっくに通過してもっと上流だよ。ココは遅すぎるよ」
と申された。

さあ、このやりとり。
あなたはどう感じたでしょうか?

1.情報を提供してくれる親切な釣人

2.ウソつき釣人


1と感じられたなら、幸せな人生を送られることでしょう。
ただし、何がウソなのか気づけないなら(しっかり答えは出ている)、
意味不明な呪文を唱える宗教や、
ぼったくり水道業者に高い授業料を払うことになるかもしれませんよ☆

2と感じたあなたの人生は大丈夫。まあまあスレてますね。
じゃあなんでサツキマスが居ないところで釣りしてるの?
なんて野暮なことを言っちゃダメですよ☆
場の空気というものがありますから。場のクウキ。

☆ワークショップ☆
ギンブナ釣りをしていて実際にあったことですが、
ご高齢の釣人に言われました。

「にーちゃん、あっちの方がデカいの釣れるよ」

・・・・・・じゃあなんで行かないの?と僕は返しました。

また違うシチュエーションでは言い返さなかったけれど、

「ここでビワコオオナマズは釣れないよ」

・・・・・・あなたはどれだけの経験者なのかね。
僕より上手いのかね。その根拠は。
なんやこのおっさん。まったく信用に値しない。と心の声。







  

Posted by Миру Україні at 07:07サツキマス

2020年12月16日

この魚を釣るのに10年かかりました・・・・・・



年に約3釣行。
これを繰り返すこと10年。
数年前にもどりと呼ばれる小形サツキマスを釣ったことはあるけれど、
磯の王者イシダイに例えるならそれはサンバソウ。
ちょっと違うか・・・・・・。

2020年最も印象に残る魚。
なぜその場所を選んだのか。
なぜそのルアーを選んだのか。
なぜその流れにルアーを投じどう操ったのか。
ロッドに伝わる衝撃。
水中で翻った白銀の魚体はサツキマス。
慎重かつ大胆に寄せてくるところまで記憶している。
だけど、終始冷静だったはずなのに、
取り込みの瞬間だけは記憶が欠けてしまった。

サツキマスを水に帰したあと、
僕は立つことができず川原に寝転がり空を仰いだ。
喜びの連絡をしようと、
スマホを操作する指は震えていた。

時間が経過するほどにこの一尾が輝きを増す。


スピアヘッド・リュウキ80S
本流鱒狙いにおいて操作感が抜群で一番相性が良いミノー。
自分好みの急流においてリュウキなしでは釣れる気なし。
数年前にリュウキを使いだしてから、釣りあげることができなくとも
釣行のたびに喰わすことができている。


日没が迫ってきた。
ようやく立ち上がり帰路へと向かう道すがら、
反対車線で手を上げる姿が見えた。
懲りずに十年通い続けた釣行をいつも歓迎してくれる釣友だった。
サツキマスを釣ったら焼肉を奢ってくれる約束を、
待たせに待たせに随分お待たせしてしまった。
1投目で釣れることもあれば、10年かかった魚もいる。
一生懸命やってこの結果。すごく良かった。
釣り話のネタとしても最高だ。
積み重ねてきた想いの分、
この日の出来事は釣り人生屈指の思い出となった。





  
タグ :サツキマス

Posted by Миру Україні at 07:07サツキマス

2018年01月25日

釣場における深刻な問題


アマゴ(体側に朱点が散らばる) 
※2013年ヤマメ生息地により釣獲。外来種。

ヤマメ(体側に朱点がない)
※2017年ヤマメ生息地により釣獲。在来種

アマゴ=サツキマス
降海し、遡上してきたものをサツキマスと呼ぶ。

ヤマメ=サクラマス
降海し、遡上してきたものをサラクマスと呼ぶ。


サクラマス ※2014年ヤマメ生息地により釣獲。在来種


ヤマメ生息地に外来種となるアマゴを放流している河川がある。
今年も釣客相手にせっせとアマゴを放流すると思われる。
(関係ないが観光客相手にアマゴ料理を宣伝している)
それのなにが深刻な問題なのか。

アマゴとヤマメは異種交配(交雑)すると言われる。
(別種であるイワナとヤマメが交雑するので、
亜種間なので当然あると考えられる)
これを遺伝子汚染とも。
オオクチバス・ブルーギルなどの密放流反対ポスターを
掲示している漁協が外来魚を放流しているというお粗末さ。
北米魚の肩を持つつもりは一切ないが、
遺伝子汚染はさらに深刻ではなかろうか。

ヤマメの姿が減る。
即ち遡上してくるサクラマスも減る。
「釣れないわ、釣れてもやけに小形のサクラマスだ」
そう嘆く釣客の声を何度か聞いたことがある。
これは交雑魚の影響だろうか。

サクラマス釣りが解禁になると、
漁協は当然の如くしっかりと遊漁料を徴収する。
現場徴収すべく常に水辺巡回だってしている。
でもサクラマスの釣客が支払ったお金の一部は
外来魚放流に充てられている。なんなんこの矛盾。

色々な魚釣りをしていて感じるのがサクラマス釣りの難しさ。
基本は捕食しない生態であると魚類学者は言う。
捕食しない魚に口を使わせる難しさ。
さらに他の魚類ほど頻繁な索餌回遊がないのでなおさらだ。
さらにさらに場所も限定的かつ季節限定、そして釣期が短い。
個体数が少ない魚類を釣るのは非常に難しく、
僕の知る河川のサクラマスに関しては、
アマゴ放流により無駄に難しい状況を生んでいる。
あまり簡単に釣れてしまうと飽きるのだけど、
それくらい数が回復してくれると自然観察者としては嬉しい。

ここで嘆いているだけではいけない。
漁協にも声を届けている。
なんせ僕の叔父は漁協関係者だ。
ヤマメが減るとサクラマスも減るという図式を
理解していないので説明もしている。
ヤマメがサクラマスだということを知らない釣客だって多い。
想像ではなくそんなものだ。

釣客がアマゴを求めている現状もある。
「釣れりゃなんでもいいから沢山放流しろ」
「食べるのが目的だから別にアマゴでもいい」
「サクラマス釣りはしないから知らん」
だったら釣堀でアマゴ釣れよと思うのだけど、
自然の渓流で釣りたいそうだ。
笑ってしまうと失礼になるので込み上げてくる笑いを堪える。

僕はヤマメ釣りもサクラマス釣りもする。
釣れりゃなんでもいいの意味を履き違えたくない。
ヤマメ生息地でアマゴが釣れたら違和感があるし嬉しくない。
ヤマメを食べるとサクラマスも減るので水に帰すし、
当然サクラマスを食べるとヤマメも減るので水に帰す。

北海道の川で沢山の渓流魚を釣った友人の
気づきが素晴らしかった。
これまで地元で釣れなかったのは
個体数の少なさによるものだったのか、と。
本当にそういうことだ。
ある程度の腕がある釣人なら
渓流魚を釣った数など腕自慢にならず、
それは自然の豊かさを示す数だと知っている。

僕の考えは正義であると信じている部分もありながら、
食べることが目的で釣りをする友人との付き合いもある。
自分の考えこそが正義であると考える同志だけの集まりは
危険である。原理主義がそうであるように。
色々な考えあってこその世の中であり、
自分の考えもこの先変化があるかもしれない。
『アマゴは悪くない。人間が悪いのだ』
確かにそうだが、その思考で停止したままではいけない。
ということで、
アマゴを放流したら
サクラマスが減るやんけと今年も声を上げる。


  

Posted by Миру Україні at 07:07ヤマメサクラマスアマゴサツキマス

2017年06月09日

サツキマス釣行外伝



朝いちにとっとと釣って、残りの時間は観光に費やす。
今回、一尾釣ったあと、
ちょっとだけ気になるところを探り、
リュウキで大サツキ追尾と反転をいただき
昼前には納竿。
速攻でツバメの集まる場所へ移動して撮影に没頭。
お昼はお食事処で鮎のひつまぶし。
かなりのお味でございました。
腹を満たせば温泉へと。
昼過ぎから露天風呂に浸かり、夢見心地。
サツキマスとの出会いをリフレインしながら舟を漕ぎ、
広間で泥と化した。
釣友のメールで起きたのが夕刻。
そのまま放っておかれたら間違いなく星空を拝むことになっていた。
大サツキを逃した場所で待ち合わせ、
二人で日没間近の一本勝負・・・・・・その前に、
聖地巡礼ごっこに付き合ってもらう。
ようやく水辺の語らいとなるが、
ただただ静かに夜の帳が下りた。
大サツキ攻略法はすでに描いているので次回の挑戦とする。
最後は八年越しの焼肉会。
鉄板の上に広がる音と薫り。口は動くが無口にさせる味。
釣友とはここで、またの約束。
帰路の途で、教わった蛍生息場所に寄り道し、
独り静かで柔らかな夜を堪能する。
一般的な観光はできなかったけれど、
気の赴くまま濃密な一日を過ごせた。
遠くを見ながら流す深夜の高速道路。そこで分かったことがある。
確かなのは、釣っても、釣れなくても、
これからもずっと通い続けたくなる地であること。
こういう場所があるのは幸せなことだと、
あらゆることに感謝したい。ありがとう。

  

Posted by Миру Україні at 07:07ツバメサツキマス

2017年06月03日

五月鱒


朝陽に向かいのんびり高速道路を流していた。
この直前まで迷いに迷っていたことを忘れたかのように。
最近、釣友が憧れの川でミノウオ級を釣った話に触発され、
カムルチー生息地のさらなる探索も魅力的だし、
久しぶりにゴギにも触れたくなってきた。
また、昨年よりさらに遠く高い山にいる
ヤマトイワナ探索もしてみたい。
どの釣行も楽しいものになるに違いなく、
頭の中にある天秤に、魅惑の魚種がひっきりなしに
入れ替わっては揺れている。
毎年、僕は人生初魚との出会いを目標に掲げているのだけど、
今年はまだ出会えていないことを思い出す。
ともすれば自ずと決まってしまう。
釣ったことのない魚がグンと天秤を傾けた。
しかも一週間前には疾走する砲弾型を逃している。
荒瀬に泳ぐサツキマスが手元に与えた衝撃が脳裏に蘇る。
その地方の天気予報を確認すると雨模様であり、
しめしめと。そうか雨模様か良い天気じゃないか。
天気が良いとなれば向かうは新緑眩い河川。
サツキマスが遡上する、あの瀬へ。

六月の声を聞くと鮎釣りの解禁になるのが通例で、
今釣行が心置きなくサツキマスを狙える最後の好機であった。
それに今年はサツキマスの良い情報がないらしく、
川を訪れる釣人の少なさも僕には好都合だった。
さらに僕が現地へ到着する頃は、
出勤前釣行をする地元釣師達が川原を後にしているはずだ。
コンビニで日券を購入し、
国道からするりと川原へ降りようとしたときだった。
目に飛び込んできたのは川原に駐車された車の数々。
視線を流れに移すと何本も突き刺さる釣人の姿。
国道から駐車場に繋がる道には先週見なかったのぼりがはためき、
大きな文字でこうしたためられていた。
「おとり鮎」
・・・・・・終わった。

諸行無常とはこのことなり。
先週フックを伸ばされ逃した瀬の中を先行者達が陣取り、
僕は行き場を失い、しばし呆然と眺めていた。
第二プランなど用意していなかったのだ。
もうひとつの悪条件として、
雨模様であったが川の水を増やすほどの雨量はなく、
ここ最近の減水傾向が輪をかけており、水の勢いはまったくない。
これ即ちポイントが少ないということ。
始まるのは場所取り合戦だ。
あの瀬、この瀬と見て回るも、
瀬という瀬には鮎釣りの姿がひしめき合い、
限られた駐車スペースは満車に近い。
右岸から左岸へ上流から下流へ行ったり来たり。
もう帰ろうかと本気で思い始めていたときだった。
彷徨ったあげく偶然見つけた瀬。
実は一度通り過ぎていたのだけど、まだ誰も立っていなかった。
過去にも気づかなかったこの場所は、
水量が多いと釣りができない場所なのかも知れなかった。
ここしかやるところがないし、
釣人の姿がないのはこれ幸いと準備をしていると、
駐車場に勢いよく車が滑り込んできた。油断大敵。
僕は早々に川へ下りたが、
数分後に振り返るとなんともはや満車状態となる異常事態。
これは多勢に無勢である。
先に僕が糸を垂らしていようとも、
きっと鮎部隊は遠慮なく流れの中へ立ち込んでくる。
過去にもそうして占領されてきた。まさに戦場。もしくはテロ行為。
残すは鮎釣りができない場所に逃げるしかなく、
またそこが僕とサツキマスにとって唯一残された
居心地の良いオアシスだった。

その場所は、辿り着くには岩を上ったり避けたりと、
出勤前釣行組が釣りをするには
非常に面倒と思われるところに隠れていた。
地面に足跡もなかったことから、
早朝から、いや、きっと数日前から誰も投げていないことが
うかがえた。
地形と流れを見るに、本当は対岸から狙うのが一般的のはずだが、
その対岸から狙うには駐車スペースがなく、
しかも川原がとても長く続くため、アプローチが容易ではなさそうで、
事実僕もそうしなかった。なかなかよろしいポイントである。
流れは耳にうるさいほどで、
いくつかできている筋に白泡が長く続いている。
足場は限られており、その立ち位置までのアプローチは
やや雑なものになったが、
足音を遮断する水音と、視界を遮る白泡のおかげで
サツキマスには警戒されていないと信じたかった。
瀬から落ちた流れが勢いよく淵を走る。
白泡で見えない水中を想像し、地形や石の状態を読む。
ミノーを投入してから、どこまで追わせてどこで喰わせるか、
などをしばし考える。
勝負は一投目で決まるはずだ。
ただしいくつかの筋があるので数投はできる。
まずは手前にぶつかりながら足元を突っ走るもっとも強い流芯に
ミノーを投じた。
急流にミノーを躍らせる。
ミノーが足元まで来た時に
魚影が追尾していないかを確認して水から上げる。
次に投げる。そして次。
アップストリームで白泡の下を踊るミノー。
一瞬ラインテンションが抜け、
次にラインが張ったとき手元に伝わる魚信。
鋭くロッドを引き寄せた。魚が喰った。

白泡から抜けたとき、透明な水の中に銀色の魚体が煌めいた。
強い流れに銀色が走る。
サツキマスだ。
小形のようでフックは伸ばされることはないだろうが、
口切れしないよう慎重にロッドを右に左に。
激流の中をよく走ることに感心する。
元気すぎるほど流れを切って走るのだ。
ロッド操作でサツキマスを上流へ走らせ、
腰に差しているランディングネットを右手で抜刀した。
手に馴染むグリップを握り構える。
ここぞという間で流れに沈めると、
急流が持っていこうとする。まったく往生する。
一度、二度、何度か失敗しては、頼む!お願い!入って!
また上流へサツキマスを走らせるが、
遡上魚の体力は天晴れである。サケもサクラマスもそうだった。
流れに負けず、まだ上る。
サツキマスとランディングネットが同一の流れに乗った。
あとは下で待ち受けるランディングネットの
奥深くへと滑りこませることができた。
魚は小形なのに、大きな枠でなければこの状況は打破できなかった。
ほっと胸を撫で下ろす。
おもむろにランディングネットを流れから引き抜くと、
そこには銀色の魚体。
人生においての初魚は、八年目の正直となった。

サツキマスを狙うようになったきっかけは、
東海地方の釣友の誘いだった。2010年のことだ。
氏にとってサツキマスはもっとも美しい魚なのだった。
そんなサツキマスに会いに新緑の季節にどうぞ、と。
初めて立った川原は今でも記憶に残っている。

これまで水辺で出会ったサツキ狙いの人達には色々教わった。
サツキマスの釣り方は他の魚種と同様、
結局人それぞれであった。
「超高速トゥイッチでないと見切られる」、
「ゆっくりで十分釣れる」等々。
共通していたのは、
遡上の群れに当たれば難しいことはないとのことだったが、
それをどう当てるのかが最大の問題であった。
情報回ればそこに釣人集まる。これ当然。
そんな場所は苦手である。
となれば、自分で探すしかない。
幸い、八年通った川は瀬と淵が連続し、
幾度も蛇行している素晴らしい流れを形成している。
これぞ川。健全な川。
昔の姿を知る地元の方からすればとても健全とは言えないらしいが、
なかなかここまで川らしい川は知らない。
川沿いを走れば魅力的に映る場所が無数にあると言ってよく、
無理して先行者がいる場所に入らなくて済む。
サツキマスは上流へ移動しているのか、まだ下流なのか。
もしかすると僕は水溜まりで釣りをしているのだろうか、
いや、百メートルの間に一尾はいるはずだと信じてみたりもした。
増水の好機だと行ってみたものの想像以上の濁流に
手も足も出ず、ほとんど釣りができず涙したこともあった。
足掻きながら歳月は容赦なく重さなっていった。

サツキマスとアマゴは同じ魚だ。
一生を川で過ごす個体をアマゴ、
降海型の総称をサツキマスと呼び、
サツキマスの名が広く知られたのは1970年代頃と資料に記述してある。
サツキマスが生息するのはアマゴが生息する河川であり、
それは太平洋に注ぐ河川である。
しかしサクラマス(ヤマメ)が生息する日本海へ注ぐ河川でも
サツキマスが確認されている。
それもそのはず、僕達が購入した年券の売り上げで、
外来魚となるアマゴを漁協が放流しているからだ。
その理由も漁協関係者から聞いているし、
そんなことをするなと僕の意見も伝えている。
どこでなにが釣れようとも喜べず、
自然繁殖で追いつけないほど魚を持ち帰ることを
嫌い、
数の多さと大きさだけを自慢の糧にしない釣人は
極々少数に過ぎない。まあほとんど居ない。
乱暴な放流事業によるアマゴとヤマメの交雑が問題となっている。
同じアマゴでも天然魚と放流魚の交雑がある。
いわゆる遺伝子汚染と言われるものだ。
それがどういった問題を引き起こしているのかを知り、
意識している釣人との出会いは少ない。
降海や遡上を阻むダムや堰の問題、
サツキマスを取り巻く問題は複雑で難解である。

今回釣れてくれたサツキマスは小形であった。
アマゴとの差異は見た目で判断したが、
明らかにアマゴと容姿が違う。
尾鰭に朱色が交ざらず後端が黒い。また切れ込みが極浅い。
背鰭の黒色、銀色の魚体。
これらサツキマスの特徴を備えていると思う。
またサクラマスやサツキマスには疑似銀化する個体が
居るらしく、こうなってくるとわからなくなってしまう。
自然の中を逞しく生きる野生は奥深く、尊い。

サケ科生息の南限は台湾に生息するタイワンマスというのが
手元の資料に書かれているが、
アマゴ・サツキマスも世界から見れば南限に近いサケ科である。
それはヤマメ・サクラマスよりも。
そういった付加価値を知れば、サツキマスの存在がいかに
貴重かというのがわかる。
上流で生まれ、一度海へ下りまた遡上する習性を持つ
サツキマス。
河口にそびえる悪しき堰に阻まれ昔より個体数を減らしながらも
懸命に子孫を残そうとする姿に敬意を表したい。
もちろん、撮影後は流れに帰した。
サツキマスが釣れ難いのは独特の体質と習性もあるはずだが、
個体数の少なさによるものが最も大きいはずだ。
個体数の少なさが無駄に釣りを難しくさせ、
込み上げる感動を与えてくれることの皮肉といったらないのだけど。
八年目に出会えた初魚を純粋に喜び、
幾日も幸せを反芻しよう。

この一尾を待ってくれていた釣友がいる。
この川で初めて会ってから七年になる。
僕がサツキマスを釣ったら
美味しい焼肉をおごってくれることになっていたが、
氏が先にサツキマスを釣り、
何度川へ訪れようとも僕が釣れないことは
ネタとしてこの上なく美味しかった。
だが、とうとう約束していた焼肉屋へ行けることになった。
お待たせ!
どれだけ待たせてるねん・・・・・・。
鉄板の上に広がる肉は僕を無言にさせるほど美味しかった。

Rod : Rawdealer R711RR-S The Trial By Fire
Reel :07 LUVIAS 2500R
Line : YGK G-soul Upgrade X8 1.2G
Leader : F12lb
Knot : FGノット
Lure : SPEARHEAD RYUKI 80S
Landing net :G.T made it.

  
タグ :サツキマス

Posted by Миру Україні at 07:07サツキマス

2017年06月01日

サツキマスをこのタックルで釣りましたよ


自分が狙うのは荒瀬。
そこを泳ぎ切り、かつ操作に追従するのが
プラグに求める最低条件。
平たく言えば、下手くそな自分がつこてもしっかり
泳いでくれるプラグSPEARHEAD RYUKI。
先週のもこれ。反転しよったけどびっくりするような
大サツキを引っ張ってきたのもこれ。
なかなかやりよるリュウキチ。
焼肉めっちゃうまかったー!!



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Posted by Миру Україні at 07:07サツキマス

2017年05月29日

八年目の川原


記憶の海に漕ぎ出すと、
初めてサツキマスに挑戦してから今年は八年目になるらしい。
至上最高難度を誇ると思われたサクラマスは
五年目の正直となり、
さらに翌年はあっさりと二尾目を手中に収めることができた。
しかし、新緑眩い中に泳ぐ銀色の魚体はいまだ拝むこと叶わず。
今年八年目の川原に立った。
しばし目を瞑り祈るように流れに一礼をした。
空は重苦しく、時折恵みの雨を降らした。
この好機を狙ったスクランブルだったが、
現地に着くと今年も懲りずに僕を
出迎えてくれる釣友がいる。
サツキマス釣獲者の氏は年々実力を増しており、
THEボーズの異名をとる僕への冷やかしだろうか。
いや、サツキマスを釣ったあかつきには焼肉を奢ってくれるという
七年前の約束を氏は覚えてくれているのかもしれない。

これまで自分でかなり見て回ってきた川だったが、
氏は僕の知らない秘密の場所へと案内してくれた。
その中には、こんなとこ誰がわかるねん!という場所もあった。
秘密の場所シリーズはどこも魅力的な場所で、
釣れなおかしいという流ればかり。
一度、紛れもないそこそこの魚信を得たが、
一瞬の出来事で終わってしまっただけに、
本命だったのか、ランドロッカーだったのかはわからない。
ちなみに僕はガイド殺しの異名も持つ。
数々の案内された場所で結果を残せず、
今回もまた確固たる地位を築き上げることに成功した。
ここで氏と別れ、僕は川放浪へと旅立った。
数年前に見つけた自分好みの場所に立ち寄り、
辺りを眺めると川原に人影はなかった。
ここの流れはいつ来ても最高だ。
こんな流れの中で喰わせたら
最高に気持ちええやろなランキング上位に君臨する流れは
今年も健在だった。
ダウンクロスで流す。
これで釣れないということはサツキマスが居ないということである
といった判断のもと釣り下る。
ここは、ひとつの瀬が終わると、ちょいと地形変化があって、
また瀬が始まるのだけど、
この二つ目の瀬をしっかりやったことがなかった。
全体をよく見渡し観察してみると、
なぜいままでやらなかったのだろうとの思いに駆られた。
これはおる。絶対おる。
そういえば早朝、釣友に今日の僕はいつものように意気込みがなく、
気持ちがフラットだとほざいた。
こんな気持ちの時は過去に良い結果に繋がってきたのだと。
今日に備えていたミノーをスナップに掛けた。
一つ目の瀬でも使ったが、流れを泳ぎ切る能力が素晴らしく、
新たな引き出しが増えることになった
中古屋で見つけた未使用290円のミノー。それをきっかけに、
違うタイプのものを新品で二つ購入。
サツキマスを意識して作られたものらしく使い心地は秀逸だ。
一投目。
クロスで流れに投じたミノーを躍らせ、
喰わせの動きに移行した時に硬い衝撃が伝わり、
瞬間的にサツキマスであることを認めた。
引き味はサクラマスと酷似している。
二尺を超えるサクラマスとは重さが違い明らかに軽いのだけど、
水温が高いせいか、サツキマス特有なのか、
やけに走りに元気が漲っているのが特徴的だった。
ラインの水面を切る速度が速い。
こちらに向かってあっという間に瀬を横切る。
ニジマスだったらすでに水面を割って魚体を露わにしているだろうが、
そんな兆候も見られずやはりサツキマスに違いない。
その時、透明度の高い流れにサツキマスを見た。すごい体高だった。
息をのむ。サツキマスは僕の存在に気づいたか。
次に下流へ疾走した。それを強引に止めた。
八年掛かってようやく縮めたサツキマスとの距離。
これ以上僕から離れてほしくなかった。
弧を描いていたロッドがさらに輪を縮め、
次の瞬間、輪が弾け飛んだ。
・・・・・・!?
リールを巻くと抵抗を感じるものの、
それはラインが流れに持っていかれているからであり、
戻ってきたミノーを手に持ってみると、
フックが飴細工のように伸ばされていた。
それを見て、瀬の中に突っ伏しそうになった。
去年から、アカメを目の前でフックアウトさせ、
サクラマスもランディング前にフックアウトさせ、
サツキマスよ、お前もか。
いつしか精彩を欠いていることが自分でもわかる。

昼寝をした。
夕刻に起き、地元にお金を落とすべく、
鮎の甘露煮定食を注文した。
テーブルに運んできてくれたおねー様が、
「茶碗蒸しサービスです♪」と一言添えてくれた。
僕もお返しに、おねー様に一言添えてお支払いをした。

日没前の川原に立ち、僕は投げ続けた。
期待と焦燥に包まれながら、
静かに流れる時間は今年も同じだった。
あかん、またウェーダーに水が入ってきた。
これもお馴染みの台詞だった。
辺りが暗くなっても僕は投げていた。
居れば喰ってくるはずで、それは一投目なのだ。
だからもう釣れないとわかっているし、
暗い時に釣っても面白くない気がするのに投げ続けてしまった。
正直なところ悔しさはあまりない。清々しい気持ちである。
その理由は、ここの川の素晴らしさであることが大きい。
そこには間違いなく幻の魚が泳いでおり、
今年はしっかりと存在を確認できた。
心満たされる要素としては十分なのだ。
また帰ってくることを誓って、川へ一礼をした。

  
タグ :サツキマス

Posted by Миру Україні at 07:07サツキマス