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2021年02月28日

しあわせの青い鳥は実在した!!

青い鳥を初めて撮影できたのは五年前。
暗がりで撮れた証拠写真程度のものだったけれど、
それでも苦労して見つけられたことで大きな感動を得た。

最近になり新しく超望遠レンズを購入したことで
また探鳥魂が燃え上がり、しあわせの青い鳥を求めることにした。

実のところ方法を選ばなければ見つけるのは簡単だ。
その理由は都市公園など各所で餌付けされている個体がいるからだ。
でもそんな簡単に撮影できたところで感動はできない。
鳥友からもドコソコで餌付けされているよと親切に
情報をいただいたが、当たり障りのないように受け取りつつ、
自分で探すことを伝えてその情報は破棄した。


それにこのしあわせの青い鳥は意外と身近にいる。
漂鳥といわれる渡り鳥で、冬になると都市部へやってくるので
頑張れば見つけられるはずだ。
憧れの魚を釣堀で釣るか、原産地へ赴いて本物と出会うか。
強烈な思い出が欲しいなら遠回りするのが正解だと学んできた。

以前、探鳥していた時にメスの個体には何度も出会った。
そういった場所にオスもいるはず。
ちなみにメスは地味な色で、オスは鮮明な青をしている。

その日はオープンラストの覚悟で
リュックに昼食を入れて山中を歩き回った。
前日は近畿地方にしてはかなり雪も降ったので
谷を流れる川の飛沫が美しい造形を保ったまま凍るほど寒かったが、
ここぞという場所では十数分息を潜めて出待ちもした。

陽が当たる場所で昼食をとるが、
ハイカーにも会わない静かな山。
辛うじてアオジの雌雄が出迎えてくれたくらいで他の野鳥の姿も少ない。

山頂付近まで上がったところで、
スタート地点と違う下山ルートを選んだ。
再び登って帰るのは大変だけど、そんなことより青い鳥に出会いたい。

慎重に急斜面を下りるのと同時に、
またこれを登るのかと憂鬱になりながらも先に進むと、
谷沿いの薄暗い道に陽が射す斜面が現れた。
やや開けているその場所がなんとなく気になり見上げた。
数分した頃に何かが動いた。
大木を巻くように動き、そこに赤い部分が確認できた。アオゲラほど大きくないからアカゲラか。
カメラをセッティングしているうちに姿は遠くへいってしまったが、
今日一番の収獲にしばらくその場を動けなくなった。

座れる場所でもなかったので、その場に立ち尽くし全体を見渡す。
景色に違和感がないか。何か動かないか。何か音がしないか。
早々にこの場所を見切るのが正解か、そのまま待つか。
いつもなら見切る時間がとうに来ているのに、
不思議とその場から動けず注視し続けた。きっと何かある。何か起こる。

十五分ほど経っただろうか。
二十メートルほど先の大木の隙間を小さな影が動き、
ほそい枝に影が乗った。
その物体の色まで見えないが、尾羽のキビキビした上下の動きが
ヒタキ類を想像させた。急いでレンズを向ける。

オート・フォーカスが枝に持って行かれて被写体に迷っている。
慌ててマニュアル・フォーカスに変更して確認すると、
体の大部分が枝に隠れているが、チラリと美しい青色が映った。
紛うことなきルリビタキのオスだ。
静かな山中にシャッター音が鳴り続ける。
ここまでの苦労なんて吹き飛んでしまう瞬間。

証拠写真程度だけど撮れた。
満足してもいいけれど、シャッタースピードが稼げる光量と、
帰りの時間を考慮すると、まだ一時間遊べる。

ルリビタキは縄張りを持つはず。
きっと大きく移動しないはずだ。

その場を遠巻きにしてルリビタキと同じ高さの場所まで斜面を登った。
距離は同じく二十メートルほど。
それでも相手は僕に気付いている。
人慣れしていないので警戒心も強いはずだ。

案の定、しばらく姿は見せなかった。
冷たい風が容赦なく体温を奪うが、三脚を構えたまま息を潜める。
また現れるかどうかなんてわからないが、
必ず現れることを信じるしかない。
三十分が経過した頃、視界の中で小さな影が動いた。
レンズでは追えないほどの素早い動きだが小さな希望。
それからまた十数分。
最初に見つけた枝に青色が乗ったのを確認した。
やはり縄張りだったようだ。

500ミリのレンズでもまだ小さくしか写らない距離だけど、
彼は明らかにこちらを警戒している。
とにかく動かないように。あなたに危害を加えませんからと・・・・・・。

そうしているうちに、縄張りにある枝を移動し始め、
たまに地面に下りてはお気に入りの枝に戻るなどの行動を始めた。

一度、枝に止まっているときに疲れた足を組み替えたら
警戒して逃げられた。こんな離れているのにすごい見ている・・・・・・。
こうなるとしばらく戻ってこない。
しかし、かなり遠くにある常緑植物の中に隠れているのが確認できた。
本当に偶然だけど、風で揺れる葉っぱの動きとは違う動きが目視できたのだ。
超望遠レンズでその姿を捉えた。彼の一時避難する場所なのだろう。
すると安全を確認したのかまた出てきた。
今度は大胆に近くの枝まで寄ってきた。
ジョウビタキのメスが『ここはわたしの縄張りよ!』とすごく近くまで寄ってきて
主張するが、そんな感じに思えた。

僕を警戒しつつ威嚇する、そんな感じに枝を飛び回っては
尾羽を上下に叩いている。

彼にはバレバレだけど、
フードを被って石化けしたまま指だけシャッターボタンを押す。
たまに大サービスなほど近寄ってもくれる。

しあわせの青い鳥は実在した!!
素晴らしい青。
まだ表情が硬いけれど、ちょっとだけ心を許してくれたのかな。
野鳥の表情ってすごく表に出るので面白い。


しあわせの青い鳥に出会えた。

これで幸せが訪れるのかと考えながら帰路を歩いた。
きっとそうじゃない。
現在は不幸なのかといえばそうじゃないし、
不幸だなんて思ってはいけない。
こうして好きなように時間を使い、青い鳥にも出会え、
これ以上なにを望むのか。

十数年前に転職がうまく行かず、
死ねば楽なのかななんて頭を過ったこともあったけれど、
死ぬ覚悟があればなんだって頑張れることにも気づいた。
いやあ、あの時を振り返ればけっこうきつかった。
年齢で面接も受けさせてくれないとか、
スタートラインにも立たせてもらえないの?なんて。
面接までこぎ着けても落ちまくった。
以前の役職が評価されるのではなく、
逆に邪魔をしたことには驚いたし参った。
社会は僕を必要としないのかと打ちのめされた。
でも、そうした会社とは縁がなくて良かった。
こんな言い方は悪いけれど現在それらの会社は・・・・・・。

今年一番嬉しいニュースがあった。
昨今の事情で転職を余儀なくされた旧友から、
無事に新しい職に就けたと連絡があったのだ。
良かった。本当に良かった。
ちょっと飲み会しようか!
なんてことができないのが新時代でイヤになるけどね。
そのうちヤツらも合わせて別の形でなにかやろう。

しあわせの青い鳥ルリビタキ。
見つけるのは大変で偶然もあったけど、
自分は十分に幸せを享受していることに気付かせてくれた。








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Posted by Миру Україні at 07:07 │ルリビタキ
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